胆振東部地震とわが家の備え

防災士で防災備蓄収納1級プランナー

暮らしかがやく整理と防災 フフジカンのぐっちゃんです。

この度の胆振東部地震で被害にあわれた皆様、一時もはやく心が休まりますようお祈り申し上げます。

また、亡くなられた方にご冥福をお祈り申し上げます。

 

胆振東部地震とわが家の備え

さて、私はママ防災士でもありますが、

札幌に防災備蓄を学ぶ場所を作る!!

そのために4月から防災備蓄を伝えはじめた備蓄の先生でもあります。

今回は私がこの震災中どうしていたかという事を、少し紹介しようと思います。

今まさに備えようとしている方に少しでも参考になれば幸いです。

目次

備蓄を備えていたきっかけ

そもそも私の防災備蓄は東日本大震災での経験から始まっています。

もともと自治体に気象情報を伝える 防災のプロでしたが

主婦になり、母になり、夫が仙台に日帰り出張中に東日本大震災がおこり

誰も知り合いがいない土地で、母一人子一人で震度5強をすごす中気付いたことがありました。

気付いたこと、それは

備えがなければ子どもに子どもらしく過ごさせてあげることすらできないという事

多くの方がなくなった報道を聞いて、悲しい気持ちでいっぱいだったことは確かだけれど

楽しむとか笑うとか全て自粛しようとする自分がいて、

気が付いたら1歳半の息子に 家の中でさえも大声で笑うことを控えさせようとしていました。

店の列に並ぶために1日をついやして、遊ばせてあげることもできない。

爆発寸前の息子をみてようやく、

子どもに被災者を押し付けようとしても子どもは子ども!

それに気が付き余震が続く中 普段通りに母子二人で踊って笑い転げた時に

救われたのは、息子ではなく張りつめていた自分でした。

普段通りに過ごす大切さ、笑う力を知り

そのためには、

命をを失わないための対策と

いつも通り笑顔でいるための備えが必要でした。

 

そんなきっかけで始めた備蓄です。

笑顔の備え!!幸せの備え!!

それが私の備蓄に対する信念です。

そしてその備えが今回の地震でためされました。

胆振東部地震 発災時

9月6日 2:30に就寝したら3:07に地震発生。

夫は海外出張中。 小3小1男子と私の3人でした。自宅は築2年のマンション低層階です。私のいた地点は震度5弱でした

揺れてる途中でブチンと停電。

子どもは2段ベッドで寝ていたけれど、

2段ベッドも地震でずれ落ちない構造のものを選んでるから用心するけど慌てる必要なし。

子どもも起きたので、枕元に常に備えてある懐中電灯を子どもに残し

スマホの灯りでリビングの懐中電灯をとりにいく。

リビングの懐中電灯はいつもリモコンの隣にあるので探すこともなく日常動作でGET!)

家の中をすぐ点検したけどほとんどの家具に転倒対策してあるから落ちたり倒れたりもない。

 

防災士なのでマンションのほかの部屋に声をかけに行きたかったけど

目を覚ましたウチの子どもたちは不安でいっぱい。

まずは自助自分の命は自分で助けることだよ。助かるのではなく助けること。ここ大事)

子どもを残していけないので、断念。ここは課題。対策を考えます。

風呂も残り湯がためてあったので、各部屋の扉を少しあけたら

ブレーカーを落として子どもたちを抱っこして火災を意識しながら仮眠。

揺れに驚いてさすがに心拍数が上がったけど、この後は長期戦だなって案外頭は冷静でした。

備蓄がある安心感を実感。長期戦でも焦る必要がなかったです。

 

胆振東部地震1日目

夜が明けて停電しているものの水は使えました。

まずは朝ごはん。
うちの防災備蓄食は賞味期限切れが近づくのを待ちわびるほど食べるのが楽しみなものを多く備えてます。

最初はどれから食べようかポジティブに迷っていたら こどもからアルファ米のわかめご飯のリクエストが。

(わが家の備蓄を把握しきっているウチの子たち!)

ストレスがかかる災害時、好きなモノ食べたらその瞬間だけでもホッとします

しかも私にかかる手間はカセットガスコンロをだしてきてお湯を沸かすだけ。

それだけで子どものリクエストに答えられる。子どもに笑顔がうかぶ。備えていてよかったです。

 

朝食後も余震の揺れには体がこわばるものの、普段から家にテレビゲームがないので

子ども達は普段通り好きなことをしながら過ごすことができました。

それでも次男は余震で揺れるたびに怖いのと、どうやら揺れに酔っているようでした。

ちょっと体調を崩し始めます。

 

昼食はまたまた子どもたちのリクエストでミートソースのスパゲッティ。

パッククッキングしようかどうか悩みましたが、普段通りの方がストレスが少ないのは私も一緒。いつも通りの調理にしました。

スパゲッティの麺は2分でゆでれるものを備蓄してあります。パスタは乾麺の中でも麺に含まれる塩分がないからゆでた後水洗いなしで食べられ水が節約できます

 

昼食後にスマホの充電をしました。

手回し充電だと子どもをだっこできないので、わが家はソーラー充電器×2

薄曇りでもゆっくり充電できることが確認できているので充電は全く心配しませんでした。

情報はNHKニュース防災アプリでみていました。私がニュースをみるいつものアプリでもあります。

聞き逃しの心配がないので、子どもが騒いでもピリピリする必要がないです。

 

それからしばらくしてスマホのネットワークが落ちました。充電があってもこれでは使えないので、それまで夫の実家にスマホで連絡が取れなくなったことを伝えるために子どもと最寄りの公衆電話にむかいました。

公衆電話は災害時優先電話です。携帯やスマホよりつながりやすいので、ぜひ1箇所は場所を覚えておいてください。

公衆電話で夫の実家にあっさり電話がつながり情報交換した後、公衆電話向かいの公園で友達が遊んでいるのを発見。

幸い周囲に危ないところもなかったので、子ども同士で少し発散。次男もちょっと元気を取り戻しました。

 

…なんてしているうちに停電が解消されました。

停電時間14~15時間ほどでした。でもそれは本当にわずかなエリアだったようで、交差点を過ぎればまた停電エリア。運がよかったようです。

備蓄もほとんど使うことなく済みました。

夜は冷蔵庫のひき肉でカレーをつくりました。

 

でも部屋に戻ったらやっぱり次男は調子が悪くなり、微熱がでてきて食欲もなくなりました。

遊んでいる間は気が紛れていたようです。

わが家はこの震災の中で、備蓄のおかげでかなりストレスが少なく過ごせた方だと思うのですが、それでもどんなにいつも通り過ごしても「突然揺れる」だけで十分なストレスだったようです。実際私も揺れるたびにドキッとします。

 

しかし、です。

それは、ちゃんと体は次の地震に向けて警戒できているという証拠だとおもうのです。

言い換えれば、防衛本能が働いているということ。

次男は口を開けば地震の話をしています。

だんだんと長男もぽつりと「地震怖い」というようになってきました。

それも、地震が怖いものだってわかったという事だし、怖いという感情をため込まずに出せているという事だとおもうのです。

怖くていいんだよ。こんなに大きな災害だもの。

じっくり受け止めようと思います。

 

笑顔の備え!!幸せの備え!!は通用したのか

私のいた地域の被害が少なかったこともあると思いますが、少なくとも、私のメンタルには絶大な効果がありました。

ポジティブに備えたものは、使うときにもポジティブな気持ちになります。

それがストレスの軽減に役に立ったと感じました。

ただ、軽減できるけどゼロにはならない事も学びました。それほど災害のストレスは大きい!!

 

だからこそ

備蓄で「好き」を積み重ねて、すこしでも災害ストレスを軽減する必要があると感じました。

 

最後に先月出店させていただいたイベントで掲示したパネルをご紹介させていただきます。

少しでも参考になることがあれば幸いです。

長文をお読みいただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

「楽しい気持ちを備える」をモットーに防災の馴染んだ暮らしを楽しんでいる男の子2人のママ。甘いものが好き♪

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