厳冬期災害演習2019からわかった真冬に必要な備え①避難所編

防災を取り入れたちょっといい暮らしをご提案♪

防災ライフプランナー水口綾香です。

さて、2回にわたり厳冬期災害演習で経験したことと思ったことを素直に書かせていただきました。

演習は「避難所を設営する立場で」という設定だったのですが、私は本来避難所の設営をする立場ではありません。

私が伝えているのは家庭の防災・家庭の備えなので、ここからは「では家庭ではどうしたらいいの?」

という事を考えていきたいと思います。今回は避難所に避難するために必要な備えについてです。

 

目次

真冬の避難所に必要なモノ

1.寝袋について

参加前のブログで記載しました寝袋の検証について
検証1 冬用寝袋+インナーフリースで真冬の体育館で寝られるか。
検証2 ブルーシートと使い捨てカイロと会場で配られる毛布で、自分の体を温めるのではなく床からの冷気を遮断できないか

と書かせていただきました。

ブログはこちら
厳冬期災害演習に参加してきます①
厳冬期災害演習に参加してきます②

検証1については、スキーウエア+ダウン+ニット+ヒートテックで寝袋に入ればなんとかしのげそうです。

しかし就寝時の気温は10℃。厳冬期災害演習の環境は、はっきり言って避難所のファーストクラスです。

テントなどは通常ありません。暖かい空気は高い天井にむかってのぼり、もっと冷えを感じます。

CO²排除のジェットヒーターなんてないです。段ボールベッドも早くても3日目に届けばいい方です。

要するにもっと厳しいわけです。

何も持っていかなければブルーシートで雑魚寝の可能性がとっても高いんです。

それにスキーウエアで寝続けたら、肩こりますよね。

安い寝袋+インナーシュラフに完全防備の服装で何とかしのげますが、もっと温かい寝袋があるに越したことはないです。値段も限界だけど温かさも限界に挑戦しちゃった感じでした。

ですので寝袋については各ご家庭ごとにご家族の体力や予算に合わせてベストなものを賢く選択していっていただきたいです。

 

検証2については、すみません。試すタイミングをのがしました。

やっぱり直接真冬の体育館でないと検証できないことがあるので、次年度も参加出来たら検証したいです。

 

そして、会場で足湯させていただいている間に日赤の関係者のかたに、以前のブログで書いた本音

本音としては「音の静かなエマージェンシーブランケットにくるまって
夏用寝袋に入って眠ることを試したいですが…」なのですが

こちらについても伺ってきました。

エマージェンシーシートにくるまるわけではないですが、エマージェンシーシートでできている寝袋を過去に試されたそうです。

エマージェンシーブランケットに通気性がないため汗でべちゃべちゃに濡れることになり、そのせいで体が冷やされるので冬には向かないという結論にいたったそうです。

寝袋型でないエマージェンシーブランケットを防寒のために羽織るのはアリとの事でした。

ついでに検証1の設定についても聞いていただいたところ、通気性のある素材を重ねて使用はアリとの事でした。よかった♪

でも寝袋って、嵩張ります。

避難の時にもって移動できるでしょうか?私は少なくとも走りにくくなりました。

リュックにくくりつけて持参したのですが、移動中のバスの車内の通路等、すごく動きにくかったです。

避難しなければならないような状況の場合、緊急の事態もあり得ます。

その時に使える状態という事は、そもそも避難持ち出し袋の袋を登山用リュックに変える必要があり、寝袋を通年括り付けっぱなしで保管することになります。

うーん。必要性は十二分にわかるのですが、避難や収納まで考えるとちょっと厳しいと感じます。

と、正直にお話ししたところ

じゃん♪

ディスポ型寝袋ー!!(使い捨ての寝袋です。)

内側が通気性のあるエマージェンシーシートでできています。

使い終わったものでよければあげるよーと厳冬期災害演習責任者の根本先生からいただいてしまいました♡ありがとうございます!!

左から検証1の寝袋、インナーシュラフ、ディスポ型寝袋です。

大きさがこんなに違うんですよ。

というわけで、はい!自宅の寝室(気温5度)で試してみました!

内側に先ほどのインナーシュラフを重ねてスキーウエア+ダウン+ヒートテックで寝てみました。

検証1で使用した寝袋より少しさむいかな。でも5度だしな。

薄い分肌触りに温かみがありませんが、災害時だけと割り切るならコンパクトな分、頑張ればインナーシュラフと一緒に携帯できそうです。

まだ販売前の商品で、来月ごろにモノタロウで購入できるようになる予定という事でした。

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ディスポ型寝袋の販売が始まりましたのでお知らせします。

商品名:デュポン タイベック ソフトウエアESB 緊急避難用寝具(寝袋タイプ)

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使用感についてもう一度検証しました。
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津波予想区域にお住いの方など、絶対に避難が必要で、すぐに家に戻れないことが想定される方は備えとしてアリではないかと思います。

次のブログで書きますが、車に備えるのにいいですね!

 

2.避難所に行くためには防寒着がいる

北海道に住んでいると、子どものスキー学習や雪遊びにあわせてスキーウエアをはじめとした防寒着を揃える方も多いかと思います。

しかしお子様の成長とともに着なくなれば嵩張るので捨ててしまいがちです。

サイズが変わって着られないものを取っておくほど無駄な事はありませんが、着られるものは防災グッズとして管理が必要です。

そして、先ほども書きましたが、避難するという状況という事は、自分の置かれている環境が安全ではないという事です。緊急の場合もあります。

押入れの奥底からスキーウエアを出すようでは、大震災の場合は押し入れの収納が崩れてスキーウェアを出すことさえできなくなってしまいます。

そうしたら、もう避難そのものができなくなってしまいます。

避難だけではありません。

停電すれば家じゅうの暖房もとまるのです。部屋の中でも防寒着で過ごす状況が予想されます。

そう考えると、お出かけのコートではない本気の防寒着を、すぐに着られる動線上に収納しておく必要性が見えてきます。

3.避難所では足を寒さから守る必要がある。

今回の演習では持ち物に上履きがありました。

体育館の床、ものすごく冷たいです。

急速冷凍されている気分になります。

この時タイツにあったか靴下も重ねて履いていますが、ハッキリ言って痛いです。

横や踵があいているスリッパではなく、足全体を覆える上履きが必要です。

でも、それもまたかなり嵩張るんです。

それをもって避難できるかというと、現実は難しい。でも寝袋も上靴も必要。

それこそ新聞紙と段ボールでスリッパを作る手もありますが、その場合は初期の避難所は混乱していることが予想されるので簡単に新聞や段ボールがもらえない場合もあります。でも避難所についたその瞬間から足は冷やされることになるので、避難持ち出しリュックに新聞紙と段ボールも入れることになります。

それもどうなの…?

災害演習のは防災の有識者ばかりだったので、最後のグループワークの時に参加者様に聞いてみたところシューズカバーがあると教えていただきました。

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こういったものをそのまま外靴にかぶせて外靴で館内をすごすという手があると、私のいたグループのほかにも同じ話がでていました。

これを備える場合、避難所の中も外靴で過ごすことになるので、履いてきた靴を脱ぐ機会がへります。

足が相当蒸れることになるので、この方法で過ごす場合は一緒に避難持ち出し袋に替えの靴下や体ふきが必要になりますね。

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こちらは上履きとして使用して床からの冷気は遮断できそうです。

横からの冷気はどうかな?通気性が良い分寒いかもしれないですね。検証が必要です。

4.使い捨てカイロは1枚じゃ足りない

普段私は10枚1袋の使い捨てカイロを避難持ち出し袋に入れていますが、それぐらいは最低でも必要だと感じました。

携帯のバッテリーが冷えて充電が激減するのを予防するためにカバンにも入れて使いましたし(直接モバイルバッテリーやスマホに触れないようにカイロをカバンに入れて、カバンの中の温度を上げていました)、車内では2~3枚使いたいほど冷えたし、まず1~2枚ではたりません。

本当に冷える日は、水が凍らない、または冷えすぎないようにするのにも必要かと考えています。

5.本州の防災は通用しない

これは私が札幌に住むようになって最初におもったことでした。

今までに鹿児島、大阪、愛知、富山、千葉、宮城と住んできましたが、雪が降る富山や仙台とも全く違うんです。

でもそれに気がつかずに本州仕様の防災リュックを購入して備えたつもりになってしてしまう方がいることを危惧していたのですが、今回私自身が体験したことで確信にかわりました。

本州の防災では北海道の冬はこせません。

災害時に新聞紙をまきつけて寒さをしのぐ方法があります。

それは災害時に備えてなかった人があるもので何とかする為の対処法であって、本当に何もないときのために知識として備えておいてほしい事ではありますが、はじめっから新聞紙にくるまるより寝袋にくるまったほうが温かいのは明白です。

世に出回っている防災の知識には、備えてなかった時の対処法と、事前の備えが前置きなく発信されていることを、情報を受け取る側の皆様にも注意して見てほしいと思います。

備えなしで安易に避難所に行けば何とかしてもらえるという発想は、どうかご自身のためにも捨ててください。冬の北海道では特に、その発想は命取りです。

モノだけ買いそろえて終わり、ではなく、意識も備えてくださいね!

 

次は車中泊編になります。

ここまでお読みくださりありがとうございます!!

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この記事を書いた人

「楽しい気持ちを備える」をモットーに防災の馴染んだ暮らしを楽しんでいる男の子2人のママ。甘いものが好き♪

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